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パテック フィリップの2025年発表モデルを振り返り!

2025年06月03日

時計専門誌『クロノス日本版』編集部が取材した、時計業界の新作見本市ウォッチズ&ワンダーズ2025。「外装革命」として特集した本誌でのこの取材記事を!

今回は、パテック フィリップスーパーコピー代引き 激安お客様に提供しますの発表モデルを振り返り。例年に比べて控えめながら、いずれも抜けのない、同社の発表モデルとは?

老舗のパテック フィリップも例外ではなく、基本的には既存モデルのコスメティックチェンジに終始した。とはいえ、ドレスウォッチを中心とした新作群は相変わらず圧巻だ。とりわけ新しいブレスレットを備えた「ゴールデン・エリプス」は、ドレスウォッチの方向性を模索する他社に、大きな影響を与えるに違いにない。

外装に注力する本年、白眉は「ゴールデン・エリプス」
パテック フィリップ ゴールデン・エリプス
パテック フィリップ「ゴールデン・エリプス」Ref.5738/1
一見、ミラネーゼ風のブレスレットを合わせた新作。サイズ調整のためにブレスをカットする必要がないのは朗報だ。コマ数を増やすことで、ミラネーゼのようなウネウネした感触を再現している。価格は高いが、内外装の仕上げは比類ない。自動巻き(Cal.240)。27石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KRGケース(縦39.5×横34.5mm)。3気圧防水。951万円(税込み)。

ウォッチズ&ワンダーズ 2024の会期中、パテック フィリップの関係者はスイスのメディアに「今までの新作の在り方が異常だった」と明言した。これは同社の見解を反映したものに違いなく、果たしてパテック フィリップの新作は、今までに比べて控えめだった。とはいえ、外装の完成度を高める同社だけあって、どのプロダクトも抜けがない。

地味だが目を引いたのは、新しいブレスレットが備わった「ゴールデン・エリプス」だ。一見ミラネーゼ風だが、これは361個のコマを連結させたもの。そのため、ミラネーゼ風でありながらも、コマを外してサイズ調整ができ、社内で「ヴィクトリー」と呼ばれるように、V字状のリンクが連なっている。パテック フィリップで開発責任者を務めるフィリップ・バラは「パテック フィリップのブレスレットを製作する、フォルツハイムのウェレンドルフから提案があった」とのこと。ネジでリンク調整ができるにもかかわらず、そのしっとりした装着感はミラネーゼに比肩する。またリンクが大きいため、カジュアルな服装にも似合うだろう。バラが「どの服装にも合うスタイル」と強調したのは納得だ。

「ワールドタイム」と「年次カレンダー」にも注目
パテック フィリップ 2024年新作

(左)パテック フィリップ「ワールドタイム」Ref.5330
2023年に《ウォッチアート・グランド・エキシビション》で発表されたポインターデイト付きワールドタイムのレギュラーモデル版。日付変更線に対応するカレンダー付きワールドタイマーはかなり複雑だが、クリック感のある、しかし軽快な操作感は残された。日付表示を加えたにもかかわらず、視認性も相変わらず良好だ。注目すべきはポインターデイト針。サファイアクリスタルでは納得できる仕上げが得られなかったため、あえて有機ガラスで成形される。自動巻き(Cal.240HU C)。37石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KWGケース(直径40mm、厚さ11.57mm)。3気圧防水。1213万円(税込み)。
(右)パテック フィリップ「レトログラード日付表示針付永久カレンダー、希少なハンドクラフト」Ref.5160/500
既存モデルの色違い。ケースを得意とするパテック フィリップだけあって、裏蓋のハンターケースは極めて精密な感触を持つ。また、外装の彫金から黒の彩色を省いた結果、18KWGモデルに比べて、時計の押し出しは抑えられた。ベースムーブメントは最新のCal.26-330に変更。自動巻き(Cal.26330 S QR)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。18KRGケース(直径38mm、厚さ11.81mm)。3気圧防水。3199万円(税込み)。

昨年日本で開催された《ウォッチアート・グランド・エキシビション 東京(2023)》。ここで発表された日付付きの「ワールドタイム」もレギュラー化された。新たに製作されたカーボンパターンの文字盤は好みが分かれるだろうが、視認性は悪くない。

(左)パテック フィリップ「年次カレンダー」Ref.5396
5396の素材違い。ブルーグレーの文字盤も0.26ctのバゲットカットダイヤモンドをあしらったインデックスも従来に同じ。しかし、白系に統一された結果、時計のまとまりは明らかに改善された。上手いのは、インデックスに用いたダイヤモンドの固定方法。上下のみを爪で支えるのはロレックスなどに同じだが、下の台座をギリギリまで絞ることで、その存在を感じさせない。非常に洗練されたドレスウォッチだ。自動巻き(Cal.26-330 S QA LU 24H)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。18KWGケース(直径38.5mm、厚さ11.2mm)。3気圧防水。1006万円(税込み)。

(右)パテック フィリップ「インライン永久カレンダー」Ref.5236P
傑作5236の文字盤違い。高い視認性を実現したのは、極めて大きなカレンダーディスク。しかし、曜日と月表示ディスクを支える軸をベアリング保持に改め、耐衝撃機構を加えることで実用性を高めた。視認性を追求する、今のパテック フィリップならではのモデルだ。また、搭載するムーブメントも、従来の31系に比べて、主ゼンマイのトルクを20%増加させている。11.07mmというケース厚も妥当である。自動巻き(Cal.31-260 PS QL)。51石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。Ptケース(直径41.3mm、厚さ11.07mm)。3気圧防水。2239万円(税込み)。

個人的に評価したいのは「年次カレンダー 5396」に加わった、18KWGにバゲットカットのダイヤモンドインデックスをあしらったモデルだ。本作の発表に伴い18KRGのダイヤモンドインデックスモデルはディスコン。通常の文字盤に比べてインデックスはかなり短いが、日付表示とインデックスの長さがそろった結果、デザインのバランスは明らかに改善された。デザインだけを言えば本作は5396のベストではないか。

意外な新作モデル

パテック フィリップ「ノーチラス フライバック・クロノグラフ」Ref.5980/6
従来の仕様違いと思いきや、スリムな造形を得たモデル。ベゼルをごくわずかに絞ることで、ノーチラスの複雑系に見られる重厚さを少し抑えた。大きな開口部と、明るいブルーグレー・オパーリン文字盤により、時計の印象はかなり異なる。普通、ケースが変わるとリファレンスは変更になるはずだが、本作は従来に同じ。18KWGケースのため、かなり重い時計だが、装着感は想像よりも悪くない。自動巻き(Cal.CH 28-520 C/522)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約55時間。18KWGケース(直径[10-4時方向]40.5mm、厚さ12.2mm)。3気圧防水。1250万円(税込み)。

意外だったのは、「ノーチラス フライバック・クロノグラフ」である。既存モデルの色違いと思いきや、ベゼルをわずかに絞ることで、文字盤の開口部を広げている。これは細いベゼルを好むティエリー・スターンの趣味を反映させたものだろう。そのさじ加減は絶妙で、ノーチラスの骨太な造形を邪魔しない程度に、わずかにスリムに見せている。重い18KWGのため、5711や5712のような装着感は望めないが、太いストラップのおかげで着け心地は決して悪くない。

抜けのないパテック フィリップの2024年発表モデル

パテック フィリップ「アラーム・トラベルタイム」Ref.5520
5520Pに追加されたバリエーション。18KRGケースに、加熱処理した18KWG製のプッシュボタンチューブを合わせたモデル。ミニットリピーターよろしく、ゴングで音を鳴らすアラームは従来に同じ。安全機構が設けられているため、誤操作で壊す心配は少ないだろう。非常に優れたモデル。しかし、あえてグリーンに改められた針とインデックスの夜光は、筆者の好みではない。自動巻き(Cal.AL 30-660 S C FUS)。52石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約52時間。18KRG×18KWGケース(直径42.2mm、厚さ11.6mm)。3気圧防水。4104万円(税込み)。

現行のパテック フィリップに関して、筆者は強いて言うことがない。2010年代の後半以降、ケースの磨きはさらに改善されたし、PVDを用いたブルーグレー文字盤の発色も群を抜いて良質だ。またラッカーによるグラデーション文字盤も境界線が全く見えない。セラミックスのベアリングを使っているにもかかわらずローター音は静かだし、シリコン製ヒゲゼンマイのおかげで、耐磁性にも優れている。強いて気になる点を挙げれば、デニム調のパターンが施されたレザーストラップぐらいだろうか。デニムに見えてレザーという驚きはあるし、この素材ならば、ゴールドケースは傷めないだろう。ただし、筆者の好みではない。

さておき、今年も総じて抜けのなかったパテック フィリップ。今年の後半にも大いに期待したい。

(左)パテック フィリップ「アクアノート・トラベルタイム」Ref.5269
個人的には非常に引かれるモデル。旧作から貴石を省いただけだが、結果としてまとまりのあるトラベルウォッチとなった。時針の単独修正機能や、6時位置にあるホームタイムの昼夜表示も実用的。ただし「HOME」の表記は蛇足だろう。使える旅時計を探す人には申し分ない。クォーツ(Cal.E 23-250 SFUS 24H)。18KRGケース(直径[10-4時方向]38.8mm、厚さ8.77mm)。3気圧防水。560万円(税込み)。

(右)パテック フィリップ「アクアノート・トラベルタイム」Ref.5164
2011年に発表された5164の素材違い。併せてムーブメントが最新のCal.26-330 S C FUSに改められた。素材の変更にもかかわらず、装着感は秀逸だ。しかし、今回からアクアノート全般の防水性能が3気圧に下げられたのは惜しまれる。自動巻き(Cal.26-330 S CFUS)。29石。2万8800振動/ 時。パワーリザーブ約45時間。18KWGケース(直径[10-4時方向]40.8mm、厚さ10.2mm)。3気圧防水。998万円(税込み)。

モーリス・ラクロアの2025年人気ランキング発表!

2025年06月03日

ブランドのデータに基づき、モーリス・ラクロアの2025年人気ランキングTOP5を発表。「アイコン」コレクションが高い人気を誇る同社だが、アイコンはやはり今年も強かった。

2024年モーリス・ラクロア人気ランキングTOP5
モーリス・ラクロアは、1975年に誕生したスイスの高級時計ブランドだ。創業当初は他社の時計を受託生産していたが、やがて自社ブランドで時計の製造を開始。現代では機械式時計らしい動きを楽しむことができる「マスターピース」やダイバーズウォッチの「ポントス」などのコレクションを展開している。中でも特に高い人気を誇るのが、「アイコン」だ。1990年代に登場した「カリプソ」のデザインコードを取り入れつつ、現代的にアップデートされたアイコンは、6つのタブを配したベゼルやブレスレット一体型のケース構造によって、文字通りモーリス・ラクロアを象徴する“アイコン”となり、大きな成功を収めた。今回は、そんな同社の2024年人気ランキングを発表する。

第5位:「アイコン オートマティック スケルトン」Ref.AI6007-SS002-030-1

モーリス・ラクロア「アイコン オートマティック スケルトン」Ref.AI6007-SS002-030-1
ムーブメントの構造を詳らかにしたスケルトンウォッチ。アイコンとしての特徴をそのままに、ダイナミックなムーブメントの造形を楽しむことができる。自動巻き(Cal.ML135)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。人気のオーデマピゲ 時計 コピー Nランク 代金引換を激安SSケース(直径39mm、厚さ11mm)。20気圧防水。58万6300円(税込み)。
モーリス・ラクロアを代表するコレクション、アイコンの中でも一際強い個性を放つモデル。サファイアクリスタル製のダイアルを採用することで、内部のムーブメントをダイアル側から鑑賞することが可能な構造を持つ。ムーブメントの地板には曲線を多く取り入れたスケルトン加工が施され、その隙間からテンプの動きや主ゼンマイが巻き締められる様子を楽しむことが可能だ。スケルトンウォッチは、そのデザイン性ゆえに視認性が損なわれてしまうことも少なくないが、本作では蓄光塗料を塗布したインデックスが配され、しっかりと時刻が読み取れるように配慮されている。シースルーバックを採用しているため、裏蓋側からもムーブメントを鑑賞することが可能だ。

ケースは直径39mmの控えめなサイズ感。アイコンの特徴である6つのタブが配されたベゼルやシャープなブレスレット一体型のケースなど、オンオフ問わず着用しやすいデザインであることも魅力だ。防水性は20気圧を確保しているため、アウトドアでも気兼ねなく使用することができる。

第4位:「アイコン クォーツ デイト 40mm」Ref.AI1108-SS002-430-1
モーリス・ラクロア アイコン
モーリス・ラクロア「アイコン クォーツ デイト 40mm」Ref.AI1108-SS002-430-1
扱いやすいクォーツムーブメントを搭載したモデル。サンブラッシュ仕上げのダイアルに細身のインデックスを組み合わせ、上品な印象に仕上げている。クォーツ。SSケース(直径40mm、厚さ9mm)。10気圧防水。16万8300円(税込み)。
クォーツムーブメントを搭載するアイコン。ブルーのサンブラッシュ仕上げのダイアルには、アイコンの特徴でもあるグリッド状のパターンが施されておらず、さらに細めのインデックスを採用しているため、ややドレッシーな印象。時分針にはスーパールミノバが塗布され、暗所での時刻確認に役立つ。3時位置には日付表示が配され、実用性も十分だ。

ケースの直径は40mm。クォーツムーブメントを搭載しているため、厚さ9mmと、より手首に馴染みやすい薄さであることも魅力のひとつ。ねじ込み式リュウズを備え、10気圧防水を達成している。

クォーツウォッチゆえに、機械式に比べて時刻調整の手間がかからないこと、理論上耐衝撃性に優れることなど、実用的な特徴を備えている。アイコンのクォーツモデルは、本作のようなシンプルな3針モデルのほか、クロノグラフモデルや豊富なダイアルカラーバリエーション、海洋プラスチックをアップサイクルした「アイコン #TIDE」など、ユーザーの好みに応じたラインナップを展開している点も魅力だ。

第3位:「アイコン オートマティック デイト 42mm」Ref.AI6008-SS002-330-1
モーリス・ラクロア 人気 ランキング
モーリス・ラクロア「アイコン オートマティック デイト 42mm」Ref.AI6008-SS002-330-1
数あるアイコンの中でも特にベーシックなデザインを持つモデル。落ち着きのあるブラックダイアルは、ビジネスシーンでも使いやすい。自動巻き(Cal.ML115)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径42mm、厚さ11mm)。20気圧防水。34万6500円(税込み)。

直径42mmのケースを採用した、ベーシックな自動巻きのアイコン。ブラックのダイアルが、ビジネスシーンにもふさわしいシックな印象を作り出す。ダイアルに施されているグリッド状のパターンはクル・ド・パリ装飾であり、ダイアルに立体的な表情を与えている。インデックスはバータイプで統一し、3時、6時、9時、12時位置をダブルとすることで、判読性を高めている。時分針は細身のペンシル型。蓄光塗料を塗布することで、暗所での視認性を確保している。

ケースはヘアラインとポリッシュに磨き分けられ、メリハリの利いたデザイン。手首を動かすたびにポリッシュ部が輝く様子を楽しむことができる。ケースとブレスレットが一体となった構造のため、滑らかな連続性のあるデザインも魅力だ。

ムーブメントは信頼性の高い汎用機をベースとしたCal.ML115を搭載する。シースルーバックを採用しているため、ローターやテンプの動き、ペルラージュ装飾とコリマソン装飾、コート・ド・ジュネーブ装飾を鑑賞することが可能だ。

第2位:「アイコン オートマティック デイト 42mm」Ref.AI6008-SS002-430-1
モーリス・ラクロア 人気 ランキング
モーリス・ラクロア「アイコン オートマティック デイト 42mm」Ref.AI6008-SS002-430-1
第3位のモデルのカラーバリエーション。ブラックもブルーも、どちらもシーンを選ばない万能なカラーだ。汎用性の高いアイコンのキャラクターが反映された結果だろうか。自動巻き(Cal.ML115)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径42mm、厚さ11mm)。20気圧防水。34万6500円(税込み)。
第3位にランクインしたアイコン オートマティック デイト 42mmのカラーバリエーションモデル。やはり定番モデルは根強い人気を獲得しているようだ。本作は、爽やかなブルーダイアルを採用しており、第3位のモデルに比べ、よりカジュアルにも使いやすい。クル・ド・パリ装飾のダイアルや6つのタブが配されたポリッシュとヘアラインのケース、ムーブメントなどの基本的な特徴は、先述した通りだ。防水性は20気圧を備えており、悪天候時にも特に気にかけることなく着用することができる。

コレクションに共通する仕様だが、ブレスレットにはイージーチェンジャブルシステムが搭載されており、背面に配されたレバーを操作することによって、簡単にブレスレットをケースから分離することができる。サイズの合うストラップを買いそろえることで、その日の気分やシーンに合わせて簡単にベルトを交換することが可能だ。ブランド純正でレザーやラバーなど種類豊富なベルトが発売されている。

第1位:「アイコン マニュアル クラブジャパンエディション」Ref.AI7007-SS00E-430-C

モーリス・ラクロア「アイコン マニュアル クラブジャパンエディション」Ref.AI7007-SS00E-430-C
ML CLUB ジャパンの創設者、中澤浩司氏とのコラボレーションによって実現した、手巻きのアイコン。ダイアルの装飾など、細部にまで手が加えられている。手巻き(Cal.ML145)。18石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(直径39mm、厚さ10mm)。10気圧防水。世界限定500本。36万4100円(税込み)。
堂々1位に輝いたのは、2024年12月に発売されたばかりの「アイコン マニュアル クラブジャパンエディション」だ。本作はモーリス・ラクロアの公式ウォッチクラブであるML CLUB ジャパンの創設者、中澤浩司氏とのコラボレーションによる数量限定モデルだ。最大の特徴は、手巻きムーブメントを搭載している点にある。これによって、日々の主ゼンマイの巻き上げを楽しむことが可能なのだ。

デザインは一見して既存の自動巻きモデルと同じように思えるが、ダイアル上のクル・ド・パリ装飾の高さが0.08mmから0.16mmへ変更され、より立体感のある表情を楽しむことができるようになった。加えてノンデイト仕様であるため、シンメトリーなレイアウトを有していることも特徴のひとつ。

ケースは、手巻きムーブメントを搭載することによって、自動巻きモデルから1mm薄い厚さ10mmを実現している。ベルトは、ステンレススティールブレスレットに加え、ブルーのレザーストラップが付属する。イージーチェンジャブルシステムによって、簡単に付け替えて楽しむことが可能だ。

ブライトリングの年間売り上げデータを基にした2025年の人気モデルTOP5を紹介する。

2025年06月03日

今回はメンズモデル編だ。「プロフェッショナルのための計器」を提供することを標榜し、特にクロノグラフを得意とするブライトリング。本年のランキングは、そんなクロノグラフ搭載モデルが独占することとなり、ブランドの強みとファンの期待が合致した結果であると言えるだろう。

第5位:ナビタイマー B01 クロノグラフ 41 ジャパン エディション
ブライトリング ナビタイマー
ブライトリング「ナビタイマー B01 クロノグラフ 41 ジャパン エディション」Ref.AB0139211C2A1
自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41.0mm、厚さ13.6mm)。3気圧防水。日本限定。135万3000円(税込み)。
ストイックな印象もあるプロフェッショナル向けモデルをエレガントに仕立てた日本限定モデル「ナビタイマー B01 クロノグラフ 41 ジャパン エディション」が第5位にランクインした。

人気のブライトリングスーパーコピー 代引き専門店が1930年代より航空機向け計器を製造し、航空産業に貢献してきた歴史を色濃く反映しているのが「ナビタイマー」だ。平均速度や飛行距離、燃料消費量といった飛行中に必要な計算を可能とする回転計算尺を回転ベゼルに組み込んだモデルが代表的なコレクションで、というのもナビタイマーのファーストモデルが発表された1950年代は、現代のような利便性の高い計器は未発達。パイロットを補助する機能が豊富なナビタイマーは、アメリカのパイロット協会であるAOPAの公式時計として採用された歴史を持つのだ。このようにプロフェッショナル向けとして生まれたナビタイマーであるが、そのアイコニックなスタイリングや多機能かつ高性能であることの魅力により、広くファンに支持されるようになり、現在に至っている。

本作は、アイスブルーに仕上げられたマザー・オブ・パールをダイアルに用いてエレガントに仕立てた2024年発表の日本限定モデルだ。1本ずつ異なり、しかも有機的に変化するマザー・オブ・パールの表情とアイスブルーの色調が組み合わさり、航空機の窓から望む雲海や光り輝く雪原のような、爽やかな煌めきが与えられている。

第4位:クロノマット B01 42 ジャパン エディション
ブライトリング クロノマット 日本限定
ブライトリング「クロノマット B01 42 ジャパン エディション」Ref.AB0134101A1A1
自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径42.0mm、厚さ15.1mm)。200m防水。日本限定。138万6000円(税込み)。
第4位は、「クロノマット」の日本限定モデルである「クロノマット B01 42 ジャパン エディション」がランクインした。クロノマットは、ブライトリングのコアコレクションかつ長年人気を集めてきたコレクションだ。現在のスタイリングとなったのは2020年であり、そのベースは1983年にイタリア空軍のアクロバットチーム「フレッチェ・トリコローリ」のために製造したモデルである。

2020年以前はケース径44mmなどと大型な傾向にあったが、このサイズ感は「スーパー クロノマット B01 44」に任せ、ケース径42mmへと改められた。これを機にブライトリングは、クロノマットを「オールパーパスウォッチ」として再定義し、プロフェッショナルな現場からカジュアル、スーツスタイルまで対応可能な機能とスタイリングを与えた。

日本限定モデルの本作は、現在のクロノマットの立ち位置が反映されたモデルである。ホワイトのマザー・オブ・パールを文字盤に用い、インダイアルをアンスラサイトとしてモノトーン調に仕立てている。落ち着いた色調ながら表情が変化するマザー・オブ・パールと、ゴールドカラーの“B”のロゴが、本作にエレガントさを加えている。一方、機能面は、スイス公式クロノメーター検定協会によるCOSCクロノメーターである自動巻きクロノグラフムーブメントCal.01を搭載しつつ200mの防水性能備えるなど、プロフェッショナル用モデルとして申し分のない完成度だ。

第3位:ナビタイマー B01 クロノグラフ 43
ブライトリング ナビタイマー B01 クロノグラフ 43
ブライトリング「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43」Ref.AB0138241C1A1
自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41.0mm、厚さ13.6mm)。3気圧防水。124万3000円(税込み)。
第3位に輝いたのは、アイスブルーカラーの「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43」だ。現在のナビタイマーは2022年のリニューアルによって外装が見直され、より魅力を増している。ムーブメントは以前のモデルに引き続いてCal.01を搭載しつつ、文字盤とケースの立体感が増されたのがトピックスであった。文字盤は中央が膨らんだボンベダイアルとなり、回転ベゼルを内側がえぐられたコンベックス状とすることで高低差が与えられている。また、風防のドーム形状が強調され、ミドルケースを相対的に薄くして「古典味」が加えられた。AOPAの翼のロゴが、かつての名作同様に12時位置に改められた点も、古典味を醸し出すエッセンスとなっている。また、本作に組み合わされるブレスレットは、弓菅とケースの一体感を増して現代的に改良が加えられており、古典味と現代的なテイストが同居したモデルに仕上がっている。

2022年のリニューアルで、グリーンや、カッパー、そして本作のアイスブルーの文字盤色が追加されている。ストイックなプロフェッショナル用モデルであるナビタイマーの側面と、現代のファッションシーンに合わせたモダンでエレガントな面を兼ね備えたモデルが、本作と言えるだろう。

第2位:ナビタイマー B01 クロノグラフ 43
ブライトリング ナビタイマー B01 クロノグラフ 43
ブライトリング「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43」Ref.AB0138211B1A1
自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41.0mm、厚さ13.6mm)。3気圧防水。124万3000円(税込み)。
第2位に輝いたのは「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43」のブラックモデルだ。ナビタイマーは現在、第5位にランクインしたケース径41mmモデルと、本作および第3位の43mmモデルに加えて、46mmモデルのラインナップが存在する。本作のブラックをベースにシルバーのインダイアルと回転計算尺を備えるカラーリングは、いずれのサイズにも用意されており、ブライトリングがこのカラーリングを主軸とし、ユーザーも「ナビタイマーといえば」とイメージしていることが、第2位という人気につながっているのだろう。

このブラックの文字盤は、2022年のリニューアルによりメッキ仕上げからラッカーによるペイントに改められている。以前のメッキ仕上げでは印字の精密さが魅力であったが、本作ではペイントであってもその精密さを維持ししており、ラッカーを用いることでブラックの発色が良くなり、魅力が増していることが注目点である。

第1位:ナビタイマー B02 クロノグラフ 41 コスモノート
ブライトリング ナビタイマー B02 クロノグラフ 41 コスモノート
ブライトリング「ナビタイマー B02 クロノグラフ 41 コスモノート」Ref.PB02302A1B1A1
手巻き(Cal.B02)。39石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS×プラチナケース(直径41mm、厚さ13mm)。3気圧防水。日本限定200本。159万5000円(税込み)。
 第1位に輝いたのは、ナビタイマーの中でも特別な「コスモノート」の、日本限定モデルである「ナビタイマー B02 クロノグラフ 41 コスモノート」だ。コスモノートは、1962年5月24日にスコット・カーペンターがマーキュリー・アトラス7号で宇宙飛行する際に着用し、初めて宇宙を飛んだスイス製腕時計型クロノグラフであり、ブライトリングのみならず時計史に残るアイコンとなっている。その特徴は、宇宙の暗闇の中で昼夜を識別するために、通常のナビタイマーをベースに24時間表示に改められている点だ。

本作は、ブライトリング140周年の節目に発表された日本限定200本の特別なモデルである。文字盤をストラトス(成層圏の意)グレーとして、スコット・カーペンターの偉業を想起させるカラーリングに仕上げ、かつエイジングで焼けた風合いを思わせる蓄光塗料を施してヴィンテージテイストを加えている。さらに、プラチナ製ベゼルを組み合わせたことで特別感のある輝きが与えられている。

また、オリジナルモデル同様に手巻き式のクロノグラフムーブメントが搭載されている点もファンにはうれしいポイントである。搭載されるムーブメントのCal.B02は手巻き式のためローターを持たず、その機構と施された各種仕上げをケースバック側から鑑賞できる点は、本作の魅力のひとつだ。また、ケースバックにはマーキュリー・アトラス7号が飛行した日付と、“First Swiss wristwatch in space(宇宙で最初のスイス製腕時計)”というフレーズおよび、本作の希少性を示す“ONE OF 200”が刻まれている。

航空産業に大きく貢献してきたブライトリングのバックボーンと、その中で果たされた偉業をルーツとする本作が、本年の第1位となったのは必然であると言える。