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カール F・ブヘラの新時代を象徴する「マネロ・ペリフェラル」というダイナミックなキーワード~インプレッション・レポート

2025年01月16日

これまで、ランゲを着けていても、パテックを着けていても、一度も言われたことのない言葉だった。
もちろんイベント会場やオフ会だったら何度か経験もしているけれど、偶然に隣り合わせた飲食店のカウンターで、さわやかな若い紳士から日常生活では初めて、その言葉をかけられた。

「素敵な時計をお着けですね...」

ロレックス スーパーコピーふいにかけられたこの言葉に、ちょっと誇らしげな気持ちになってお礼を言うと、そのさわやかな紳士は続けて話しかけてきた。
それもまた、これまでトゥールビヨンを着けていようが、ミニッツリピーターを着けていようが、イベントやオフ会を除く日常生活において、一度たりとも言われたことのない言葉だ。

「ちょっと拝見してもよいですか」

"もちろんです"と応じ、時計を外して渡すと、それを受け取った紳士はおそらくブランド名を読み取ろうとしているのだろう、文字盤を透かすように見つめている。ちなみに紳士が左腕につけているのは、ラバ―ストラップの「シーマスター アクアテラ150M」。好感の持てるセレクトだ。そして、文字盤を見ていた紳士が顔をあげて訊ねてきた。

「なんというブランドですか?」

そう来るだろうと思っていた自分は、すっかり相好を崩していたに違いなく、すでに"語りモード"の準備を充分に整えつつこう答えた。

「カール F・ブヘラというブランドで、これは『マネロ・ペリフェラル』と言うモデルです」

こうしてしばしの時計談議をすることになったのだが、紳士が目を惹かれた一番の点はそのデザインだったという。
しっかりとしたケーシングに映えるサーキュラーブラッシュ仕上げ文字盤の輝き。着用していたモデルはサーモンだったが、6時位置に大胆に塗られたブラックのスモセコと3時位置のデイト、そしてそこにエッジの鋭いアロー型のインデックスと針がセットされ、絶妙なデザインバランスと視認性を生んでいる。ドレス・ウォッチにかかせない品の良い高級感と、ドレス・ウォッチにはなかなか出せないデザイン的な先進性が兼ね備えられているのだ。

過去のブヘラのデザインはオーソドックスなものが多かったが、繊細なナチュラルカラー(ブランドはアースカラーと呼んでいる)をベースにブラックで要所を締めるセンスは、創業135周年を迎える今年(3月)、満を持して発表されたこの新色「マネロ ペリフェラル」の斬新さとともに、ブヘラの新たなチャレンジと時代性とを物語っているといえる。

さきほど"しっかりとしたケーシング"と書いたが、それはゴツイという意味ではない。ステンレス・スティール製のケース厚は実測値で11.2mmなので見た目よりはむしろ薄く、装着感は軽やかだ。ブレスレットもしなやかでこの価格帯のモデル(税込価格1,298,000円)としてはピカイチの出来で、さらには日本発売分に限り、インターチェンジャブルなハイブリッド ラバーストラップが付属してしまうという大盤振る舞いなのである。

些細なことかもしれないが、ブレスのバックル部分の、閉じると隠れてしまう部分や噛み合わせのパーツにまで、ペルラージュに似た連続模様の仕上げが施されていたりするのも、見つけると嬉しく思える点だ。こんなところにもブヘラの真摯さが滲み出ていて、とても好感が持てる。

こうしたデザインの話やカール F・ブヘラというブランドのヒストリーなど、ひとしきり紳士とお話したのだが、実はそれはまだこの時計についてのイントロダクションに過ぎない。
「マネロ・ペリフェラル」というネーミングどおり、このモデルの肝はケースの内側にある、ペリフェラル・ローターを組み込んだ自動巻きムーブメントにある。

ペリフェラルは、一般的な自動巻き時計に使われる扇状のローターとは異なり、リング式のローターをムーブメント外周に組み込む機構で、この考え方自体はかなり古くから発想されていたものの、技術的に非常に難しい点が多く、1955年にポール・ゴステリが開発に成功し特許を取得した後も、安定的に実用化できるまでにはさらに半世紀近い時間を必要とした高難度な機構なのである。

難しいぶん、利点も多い。ブヘラ以外にも各社がこの機構を採用しているが、ブヘラの場合、ローターが結合しているのは滑らかな回転を促すボールベアリング部分のみで、地板やブリッジとは接合していない。そのため余計な摩耗を最小限にできるうえ、躯体がリング形状のしかも両方向巻上げなので運動効率も格段に良いし、ローターを外周に配した結果、ムーブメント自体を薄く(小さく)できる。加えて、扇型のローターのような遮蔽物がないため、オートマチックなのに裏スケからムーブ全体が見渡せるという、マニアックな愉しみも増える。

こちらのペリフェラル・ローターに関しては、非常に大事なポイントなので、CCFan氏にさらなるメカニカル分析を、以下のブログでおねがいしている。どうかそちらも参照していただきたい。

数分前まで見ず知らずだった方と、あっという間に親しく話せるのが時計趣味の良い処で、しかもこのカール F・ブヘラの発祥の地、ルツェルンには個人的な思い入れもあり、それに加え、お話しているうちにこのモデルに対する自分なりの新しい発見が多々あったので、久しぶりにインプレッション・レポートを書いてみた次第であるが、最近、時計の値段がどんどんと高くなっていく中、このクォリティーにラバ―ストラップまでついてこの価格というのは、逆に"大丈夫?"とちょっと心配になるくらいで、皆さんもぜひ一度、店頭で手に取って吟味していただきたいと願うところである。

最後に2023年のC F・ブヘラだが、これから発表が予定されているモデルでも、ますますデザイン性に拍車をかけると公言している。冒頭の若い紳士もブヘラはご存じなかったようだが、今後、より多くの時計ファンににアピール&アプローチしていくと思われるので、ぜひぜひ注目していただきたい。

【お問い合わせ】
SwissPrimeBrands株式会社
電話: 81 (0)3 6226 4650

[カール F. ブヘラ]
カール F. ブヘラは1888年の創業以来、卓越性、革新性、情熱の代名詞となってきました。創業者のパイオニア精神とホームタウンであるルツェルンで育まれたコスモポリタン精神を特徴とし、今では世界中でその存在を認められるグローバルブランドとして成長しております。また、スイスでも数少ない独立したオーナー経営による時計メーカーのひとつで、現在は3代目となるヨルグ・G・ブヘラがグループを率いています。

カール F. ブヘラが製造するコンテンポラリーな時計は、オメガ スーパーコピー独自のデザインと最高の精度、優れた機能性を兼ね備えています。そして技術の革新に取り組んだカールF. ブヘラは、ペリフェラル技術のマーケットリーダーです。ペリフェラル式自動巻きシステムの特許だけでなく、外周で支えるトゥールビヨンキャリッジとミニッツリピーターレギュレーターで、「フローティングトゥールビヨン」の特許も取得しました。さらにCFBマスターラボと名付けられたカスタムオーダービジネスは、最高の創造力と創意工夫を表現したオンリーピースを作り出すために、お客様を第一に考えるというブランドの姿勢を最大限に発揮しています。

カール F. ブヘラ、ペリフェラルローターを「読む」

2025年01月16日

カール F. ブヘラ自社キャリバーの特徴である「ペリフェラル」技術、今まで何度か断片的に触れてきたこの技術について、改めてふり返ってみたいと思います。

まず、自動巻きの動きから考えてみましょう。
外周部に錘をつけた回転体(ローター)をムーブメントに取り付け、手首の動きを錘の動きに変換、フェンディ スーパーコピーその回転からエネルギーを取り出して香箱を巻き上げる機構です。

効率よく巻き上げるための指標として、ローター回転から取り出せるトルクを検討します。
トルクはてこの原理より、回転中心から力が加わる点(錘の重心)の距離×錘が発生させる力(質量×重力加速度=力)で定められるため、なるべく重く、なおかつ回転する半径が大きいほどトルクが大きくなる、と見做すことができます。
効率を良くしたい、と考えた場合にムーブメント直径すべてを覆うような「フルローター」が主流になった理由でしょう。
フルローターの欠点として半円状のローター部品がムーブメントを覆ってしまうため、特に高級な仕上げを施した高級機で見た目をスポイルしてしまうという問題があり、昨今では小型化したローター(ムーブメント直径の半分~3分の1程度)を地板に埋め込む「マイクロローター」を採用したムーブメントも作られています。
こちらはローターが覆わなくなるため美観を損なわない、重なりを減らすことでムーブメント自体を薄型化することが出来る、と言うメリットはありますが、逆にトルクを確保するために錘自体の質量を大きくする必要があるため軸への負担が相対的に増加するという問題はあります。

さて、フルローターがムーブメントを覆う理由は回転軸が中心にあり、外周部の錘部分までスポークを伸ばさないといけないためでした、改めて考えると、フルローターと同じように外周部に錘を配置し、中央の1軸ではなくムーブメントの外周部で保持すれば回転半径が大きいままムーブメントを遮らずに自動巻きが実現できないでしょうか?
これが錘を外周部(ペリフェラル)に配置する「ペリフェラルローター」の基本的な考え方です。

ペリフェラルローターの発想自体は古く、1955年ポール・ゴステリによる特許(No.322325)の取得から始まりますが、当時の技術力では量産することが難しく、効率よく巻き上げるための要素技術であるベアリングなどもまだまだ未熟でした。

カールFブヘラがこの技術に着目したのは2005年、自社キャリバーの製作を目指した際に効率の良さと薄型化の両立のために採用し、2008年に自社キャリバーA1000として完成させ、ペリフェラルロータームーブメントをシリーズ生産したブランドとなりました。

2008年のA1000からスタートしたペリフェラル技術は、2016年のA2000キャリバーでCOSCを取得、2018年のT3000キャリバーではトゥールビヨンを「ペリフェラル」技術で保持して同じくOCSCを、更に2021年のMR3000ではトゥールビヨン+ミニッツリピーターを実現しました。

では、具体的には同やっているのでしょうか?

巻き上げ輪列の透視図を見れば一目瞭然です。
センターの軸の代わりに3つのボールベアリングで支持されたピンがリング状の錘を支えており、これにより中心軸が無くてもリングは回転することが出来ます。
ピン自体にDLC加工を行って摩擦を低減し、ボールベアリングにも耐久性に優れて摩擦が小さいセラミックボールを使い滑らかな回転を実現しています。

ペリフェラルローターは外周にしかないため、手巻きムーブメントのように常にムーブメントの全容を眺めることが出来ます。

3つのピンとベアリングにはそれぞれ衝撃が加わった時にバネ要素を使って衝撃を受け流すダイナミック・ショック・アブソーバー(DSA)と名付けられた機構が備えられ、衝撃が巻き上げ輪列まで伝わらないように工夫されています。
錘は比重の大きいタングステンで作られ、必要なトルクを生み出しています。

何よりフルローターと違い錘とムーブメント輪列を同じ層に納めることが出来るため、ムーブメントを薄くし装着感を向上させることが出来ました。
また、両方向巻き上げで両方向で錘が適度にダンプされた動きになるため、片方向巻き上げ自動巻きにありがちな錘が高速回転することもなく自動巻きという事をあまり意図せず使えます。

はじめて実現したA1000キャリバーからCOSCを取得し、コンプリケーションのベースとしての「基幹キャリバー」として実現されたA2000への進化において、高振動化・フリースプラング化など安定性を高める技術のほか、ペリフェラルローターを支えるDSAも受けと衝撃吸収用スプリングを一体化した実装にするなどよりスマートな実装になっています。


A1000のパーツ、受けとバネが別


A2000のパーツ、受けとバネを一体成型

さらにペリフェラルを「アイコン」として、トゥールビヨンの駆動と支持を外周で行うT3000。


ナイキ スーパーコピーローター同様外周のボールベアリングで支持されるペリフェラルフローティングトゥールビヨン。

T3000をベースにペリフェラル式ガバナーのリピーターユニットを搭載したMR3000と


「ペリフェラル」をブランドのアイコン、と定め、自動巻きでだけではなくトゥールビヨン、ミニッツリピーターと開発を進めたブヘラ。
これからも独自の方向性を貫いてほしい、と思います。

ドイツ生まれのファッション腕時計ブランド ZIIIRO(ジーロ)から 新作「XSシリーズ」が全9色のユニセックスモデルで発売~

2025年01月16日

「コンパクトでスリムなデザイン」と「ミニマリストでシンプルなスタイル」、この2つを兼ね備えた腕時計が、今回リリースする「ZIIIRO XS シリーズ」。

ZIIIROは従来の腕時計と一線を画し、時計盤に数字や目盛りがなく、盤面の移り変わりによって、時刻を示す。これまでも数々のユニークな腕時計を開発してきた。

コンパクトなデザイン、シンプルなスタイル。
フレッド スーパーコピー新作のXSシリーズは、腕時計として非常にコンパクトでスリムなデザインのため、腕時計が重くなりすぎず、身に着けやすい。日常のさまざまなアクティビティに適している。特に半袖で腕が見えやすい夏場は、XSシリーズのデザイン性とスタイリッシュさはひときわ存在感を放つ。

軽量で快適な着用感
従来のモデルより重量が40%小さく、フェイスが20%小さくなり、軽量で快適な着用感が増している「XS シリーズ」

色鮮やかな9色で手元から夏を演出
「XSシリーズ」は全9色と、多彩なカラーオプションを用意している。時計盤やストラップに使用される色は明るく鮮やかで個性的で、夏の雰囲気を演出する。

この様にシンプルでスタイリッシュなデザインで、鮮やかな9色を選べるユニセックスモデルとなっている。

情熱と狂気のデザイナー Robert Dabi
ZIIIROのプロダクトデザイナーを担当するRobert Dabi(ロバート・ダビ)は、「情熱に従うこと」「完成したと思った時点で少しの狂気を加えること」の2つのデザインポリシーをもつ。ZIIIRO以外にも照明ブランド「Poise」のデザインを担当している。

ZIIIRO Founder&Designer:Robert Dabi
European Product Design Award・A' Design Awardなど、数々の受賞歴を持つドイツ・ニュルンベルク在住のデザイナー。現在、ニュルンベルク工科大学の講師もつとめている。

【概要】
XSシリーズ
XS Horizon Rose Snow
XS Horizon Chrome Yellow
XS Horizon Chrome Pink
XS Horizon Black Green
XS Horizon Black Snow
XS Celeste Rose Pink
XS Celeste Chrome Colored
XS Celeste Chrome Pink
XS Celeste Black Yellow

材質:316Lステンレス
フェイスサイズ:31mm / 9.7mm
バンドサイズ: 幅:16mm / 長さ: 13–19 cm ※サイズ調整可能
ムーブメント: 日本製MIYOTA 2026 Quartz
防水: 5ATM
価格: 18,900円(税込)

【お問い合わせ】
ZIIIRO JAPAN 
03-6206-4373

[ZIIIRO(ジーロ)]
ZIIIROは、機能性より“時間を楽しむ”ことを重視し、 2010年にドイツで誕生した。 “柄の変化” で時間を読み解くユニークなデザインウォッチ。現代の多忙で時間に終われる日々において、ふと手元のZIIIROを見た際に「今この瞬間を楽しんでいるか?」と思い起こさせる。ビジネスシーンからタウンユースまで様々なシーンに合うデザインは、日常に “時間を楽しむ” という新たな選択肢を付け加え、落ち着いたひと時をもたらす。